ライバルは小説家

今、修論研究で某ウェブサイトの大規模データの解析をさせてもらっている。めっちゃ苦しいけど、あくまで目的は一つ。

「個々のユーザがどんなリアリティの中で生きているか」を明らかにすること。

そのことに気づいたら、やる気が出た。


思えば、ぼくらデータ分析屋の仕事は、小説家の取材に似ている。データ解析で問題解決はできない。問題解決は、問題を抱えている現場の本人がやるしかない。データ解析ができることは、現場で動く人が把握しきれない事実を提示するにとどまる。小説も、現場の問題解決に苦しむ人々に、「こんな世界・生き方もありなのでは」が示すのだ。


なので、小説家が取材をするようにデータを解析し、小説家が小説を書くように論文を書くのだ。