2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

短い感想「マンガは哲学する」永井均

この本は、マンガでしか表現できない世界を実に哲学的にとらえている。この本の「意味と無意味」という章が面白かった。 ひとつは、不二子F不二雄の漫画がコンティンジェンシーを描いているという話。現実をコンティンジェンシーとして、つまり、他でもあり…

短い感想「よのなか」藤原和博・宮台真司編

この本は「人生の教科書」とうたって、ハンバーガー、家、仕事、自殺という切り口から社会をとらえた、新しい「社会の教科書」である。個人的には、こういうことを、規定の教科書と結びつけて授業で話してくれたら学校の授業も楽しいだろうにと思う。 ここで…

短い感想「はじめて考えるときのように」(野矢茂樹)

この本は、哲学者野矢さんの「考える」ということについて書かれた本だ。「考えるとは、関係性を考えること」、「規格があるから問題がある」や「ことばがあるから可能性について考えられる」という言及はとても面白かった。 ・関係を考える。コップを見たと…

短い書評「17歳のための世界と日本の見方」(松岡正剛)

久しぶりの更新です。松岡正剛のこの本を読んでみました。松岡正剛は、「情報は関係性だ」という捉え方をしているのが面白い。 「料理をすることも、研究開発をすることも、プロジェクトを組み立てることも、作曲したり踊ったりすることも、編集なんです。・…