リニアーに書く

「文章を書くということは、空間を時間に直すことである」(「論文の書き方」清水幾太郎

まさしくこれが、「人はリニア―にしか読めない」ということの象徴だ。

この本の中では、「AがBにピストルを向けている絵があったとしたら、『AはBにピストルを向けた。Aは引き金を引いた。ピストルから弾が飛び出し、秒速100mで空気を切り裂いた。弾はBの心臓を貫き、Bは息絶えた。』と、時間に落とすのが文章だ」という主旨の内容が述べられていた。この一文一文をよく見ると、「前文の内容が成立するならば、次の文の内容も成立する」という、段階をきちんと踏んでいる。


やはり、基本は、一文一文が「沿いつつずらす」でつながっていることなのだ。