「クラウド」についてメモ

クラウド・コンピューティング」(西田宗千佳, 朝日新聞出版, 2009)という本を読んだ。クラウドについて、平易な言葉で書かれた本だった。ポイントを簡単にメモしておく。

クラウドの3つの特徴
・サービス化:ローカルアプリではなく、ネットの向こう側のサーバ上のアプリを利用する。その意味で、「所有」より「利用」の意味合いが強くなる。
・ボーダレス化:パソコンのメーカーやOS、ケータイやテレビなど、端末を問わずに利用が可能となる
・分散化:データは手元の機器だけでなく、サーバ上など、分散する。

クラウド「以前」のクラウドに似たサービス
ホスティング事業:サーバを貸し出すサービス。ウェブサービスを構築したい企業へ、サーバを貸し出すことで、借りる側の企業は、設備投資や管理費を抑える。
・60年代に理想とされたクラウド:ユーティリティ・コンピューティング。電気や水道などの公共インフラが「利用した分だけ対価を払う」としていることから着想し、コンピュータも「利用分だけ対価を払う」という形式をとったサービス。
・ソフトをサービスとして提供する流れの事を「SaaS(Soft as a Service)」という。

クラウド「以前」と「以後」の違い
・操作性の問題:ローカルアプリとウェブアプリは、大差のない操作性を持っている。
・目線の方向性:IT用語がツール重視の「作り手目線」であったが、クラウドについてはサービス重視、すなわち「ユーザ目線」になる。