走ることについて、少しだけ考える

ここ半年ほど、週に1度ランニングをしている。開始した当初は、半年も続くとは思っていなかった。

今日は、自分の経験を振り返り、ランニング習慣が長続きしたコツについて書いてみたい。

結論からいうと、長続きのこつは「走る前に距離や時間を決めない」ことである。疲れたらその場で止めるのだ。

この方法のよいところは、走ることが苦痛にならないことだ。私の経験上、走る前に距離や時間を決めてしまうと、「こんなに疲れているのにまだ半分か」という疲労感と面倒臭さに必ずおそわれる。「疲れたらやめればいいか」という気楽さによって、走っている間も楽しく過ごせるのである。

もちろん、このスタイルには、達成感はない。時間や距離を決めないのだから、目指すべき自己ベストそのものがないのである。しかし、充実感はある。走ることによって流れる汗は心地よいし、走った後のシャワーとフルーツは格別だ。

ランニングに何を求めるかにもよるが、健康や代謝の改善が目的であるならば、「走る前に距離や時間を決めない」というルールは、かなり有効なのではないかと思う。


余談だが、村上春樹は、ランニングの目的について「空白を獲得すること」という話をしていた(「走ることについて語る時に僕の語ること」(2010)より)。私の目的は「心と体をスッキリさせること」なので、走っている最中は「楽しい事/楽しかった事」を考えるようにしている。目的は人それぞれですね。